焦点距離35mmの単焦点レンズは、視野に近く様々な撮影に応用の効く便利なレンズです

特に軽量なレンズは、スナップからVLOGなど、画角・利便性の相性が抜群です!
ただし、いざレンズを探してみた思ったのは、SONYは35mm付近の単焦点レンズの種類が多く、レンズ選びが難しいということ
そこで今回は、機動力を重視する35mm単焦点をお探しの方に向けて、おすすめレンズ3本を徹底的に比較した結果をおとどけします

実際に私自身がレンズ選びをした際の備忘録でもあります
同様にレンズ選びにお困り方に、参考となる情報になれば幸いです
結論から先にチェックしたい方は、こちらからジャンプできます
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レンズ比較対象(SONY 35mm40mm)
今回比較したのはこちらの3つのレンズ。画角の近い40mmを含めて比較を行います
すべて6〜7万円前後で買える軽量コンパクトな35mm付近の単焦点レンズです


この特徴的な3つのレンズについて、各レンズの特徴を詳しく紹介します
\ クリックで展開します /
この中では最も発売日が新しいSONY Gレンズ。大きく画角が変わらないため、今回の比較対象に入れています


角度で表すと、焦点距離35mmが63度に対し、40mmは57度とあまり変わらないんですよね
このレンズの特徴は200gを切る軽さ。そして、Gレンズにふさわしい描写性能です
- FE 40mm F2.5G(SEL40F28G)
- サイズ:(最大径 × 長さ)68 x 45mm
- 重量:173g
- 焦点距離:40mm
- 発売日:2021年4月23日
SONY無印レンズの中でも総合力が高く、隠れ神レンズと言われるレンズです

今回紹介する中ではサイズ・重量は大きめとなりますが、開放F値が小さく明るいところが特徴です
- FE 35mm F1.8(SEL35F18F)
- サイズ:(最大径 × 長さ)65.6 x 73mm
- 重量:280g
- 焦点距離:35mm
- 発売日:2019年8月30日
この中では一番古いレンズではあるものの、最も小型・軽量のレンズ

Zeiss Sonnarにふさわしい、独特のボケ感や色味が楽しめると評判のレンズです
- FE 35mm F2.8ZA(SEL35F28Z)
- サイズ:(最大径 × 長さ)61.5 x 36.5mm
- 重量:120g
- 焦点距離:35mm
- 発売日:2013年11月15日
レンズの性能を詳しく比較

まずは、各レンズの強み・弱みを先に紹介します
各レンズが合うのはどんな人なのかを先に知りたい方は、
こちらからジャンプできます

どのレンズも魅力があって悩ましいですね…!
なんとなく全体的なレンズの特徴をおさえたところで、以降では、各レンズの特徴を詳しく深掘りしていきます

各レンズの特徴がより見えてきますよ〜!
レンズの重さの違い
今回最も重視すべきポイントであるレンズの重さ
結果としては、FE 35mm F2.8ZA・FE 40mm F2.8Gが非常に軽くてコンパクトでした

200gを切るくらいになるとレンズは、ほぼiPhoneと同じ重。子ども撮影などの走り回るような忙しい撮影シーンでも腕が疲れません
また小さな筐体は、荷物の多いお出かけ時でも「とりあえず持っていくか!」といった気持ちにさせてくれます

特に、35mm・40mmの画角は使い勝手がよいため、小型・軽量との相性が非常に良いですよ
開放F値の違い
ボケ感や明るさを決める開放F値。開放F値をレンズ選びの最重要ポイントと考える方も多いですよね
今回の結果では、開放F値がもっとも優れているのは「FE 35mm F1.8」となります

サイズこそやや大きいものの、開放F値が低いのは魅力的ですよね

開放F値1.8となれば、大きなボケ感も出しやすいです。その他にも、暗い撮影シーンでもシャッタースピードを落とさずに撮影できるメリットもあります

とはいえ、2位以降についてもF2.5〜2.8と大三元レンズと同等以上の性能であり、個人的には僅差の世界に感じます
特に2位の「FE40mm F2.5G」は被写体に非常に寄れるため、寄った際にはボケ感の体感差は事実上ほとんどないと考えられます

最大撮像倍率の違い
レンズで被写体をどれだけ大きく写せるか(寄れるか)を示す最大撮像倍率
これは、「FE 35mm F1.8・FE 40mm F2.5G」の2つが非常に優れています

寄れるレンズである「FE 35mm F1.8とFE 40mm F2.5」は、テーブルフォトやVLOG(自撮り)など表現の幅が非常に広いレンズと言えます
解像度・コントラストの違い
単焦点レンズにはパキッとした解像感(解像度・コントラスト)も求めたいところ
この3本をMTF曲線で比較したところ、結果としては「FE40mm F2.5G」が一人勝ちの状況でした

FE40mm F2.5Gは、F値開放から画面端までの解像度・コントラストが非常に高い設計になっています
画面隅までダイナミックな表現ができるため、本格的な風景撮影や物撮りにも使いまわせるレンズと言えます

FE40mm F2.5Gは、広い画角を最大限に活かすことができるレンズと言えますね

MTF曲線は、レンズ性能(解像度・コントラスト)を定量的に示すグラフです
- 横軸:右側にいくほどレンズの端側の性能を示す
- 縦軸:数字が大きいほど性能が高いことを示す
- オレンジのグラフ:コントラストの高さを示す
- グリーンのグラフ:解像度の高さを示す
FE 40mm F2.5 G
中央部〜画面端までシャープ。F値開放から性能が高い


FE 35mm F1.8
中央部はシャープだが、画面端の劣化が比較的大きい


FE 35mm F2.8 ZA
中央部はシャープだが、画面端の劣化が比較的大きい


ボケの質感の違い
レンズ選びで重視したいポイントのひとつのボケの質感。ボケはレタッチで修正できないため、レンズ選びでは慎重に考える必要があります
ですが、ここは3つのレンズともに円形絞りに対応(ボケが丸く綺麗になるSONYの技術)しており、大きな差は生まれない結果となりました
SONYレンズ技術の一つ。少ない絞り羽枚数でも綺麗な丸いボケを出すことができます


参考までに、私自身は「FE 40mm F2.5G」を使用していますが、このレンズのボケは非常に綺麗です

緑をバックにしてもうるさくないボケ感が好みです
オートフォーカスの違い
オートフォーカスは3つのレンズすべてが高速であり、大きな差分はありませんでした
どのレンズも非常にオートフォーカスが速く、SONYのボディ性能を十分に引き出すことができます
オートフォーカス検証動画:FE 40mm F2.5G

シングル・コンティニュアスともに爆速ですね。今回の3本のレンズの中で唯一、AF用リニアモーターを2基搭載しているため、厳密にはFE 40mm F2.5Gの性能が最も高いのかもしれません
オートフォーカス検証動画:FE 35mm F1.8

FE 35mm F1.8もSONY純正レンズとあってAFは非常に素早いですね
(参考)各レンズの比較結果まとめ
ここまでの各項目の比較結果をまとめると以下のようになります
それぞれのレンズに合うのはこんな人

あらためて今回紹介した3つのレンズの特徴をおさらいする以下のようになります
これを踏まえて、それぞれのレンズがぴったりなのはこんな人をまとめます
FE 40mm F2.5G:小型軽量・描写力にこだわりたい人

FE 40mm F2.5 Gの特徴は「小型軽量・描写力・近接撮影どれも優秀」であること
そのため、このレンズが合う人は「小型軽量と画質の両立にこだわりたい人」ということができます

性能が非常に高い上に、実売価格は6万円後半程度と、Gレンズにしてはお買い得感があります

FE 40mm F2.5Gの作例や詳しい特徴について詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください
FE 35mm F1.8:コスパ重視・開放F値にこだわりたい人

FE 35mm F1.8の特徴は「開放F値・近接撮影が強み・価格が他レンズより少し安い」こと
そのため、このレンズが合う人は「コスパ重視かつ開放F値にこだわりたい人」ということができます

特に開放F1.8の明るさは、星景写真や水族館など、暗くて動く被写体を撮影する場合には活躍するでしょう

\こちらの動画が非常に参考になります/
FE 35mm F2.8ZA:とにかく小型軽量にこだわりたい人

FE 35mm F2.8ZAの特徴は「とにかく軽くて小さい」こと。その他の性能はやや控えめですが、Zeissならではの寒色寄りの写りを求める人も多いです
「Zeissブランドを重視・レンズの大きさにこだわる人」に向いているレンズと言えます

コンパクトなZeissレンズと考えれば、性能面よりも価値があると言えるかもしれないですね

\こちらの動画が非常に参考になります/
まとめ
今回は、SONY Eマウントの35mm付近&軽量な単焦点レンズ3本を比較しました。改めて3つのレンズの特徴をまとめると以下のようになります
それぞれのレンズの特徴とご自身の利用シーンを照らし合わせて、最高のレンズ選びにお役立ちできれば幸いです




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