初めてカメラを買ったとき、撮影モードの多さにびっくりした人は多いんじゃないでしょうか?

私がカメラ初心者のころは、説明書を読んでもちんぷんかんぷんでした
ちょっと小難しい撮影モードですが、うまく使い分ければ、ボケの大きな写真や世界をピタッと止めたような写真など、思い通りの写真を撮ることができます

脱カメラ初心者の第一歩とも言えますね!
そこで今回は、撮影モードの特徴と具体的な活用シーンをわかりやすく解説します
今回の内容が理解できれば、カメラの撮影モードの選び方に迷わなくなるはずです
カメラの撮影モードとは

撮影モードとは、 F値(絞り値)・シャッター速度を自分で決めるか・カメラ任せにするかを切り替える機能です
これらを切り替えることで、撮影に失敗しないように要所の設定は自分で決めつつ、細かい調整はすべてカメラにお任せすることができます

設定がシンプルになる分、撮影に失敗することが少なくなるんですよ
たとえば運動会。走るお子さんをピタッと止めた写真を撮るにはシャッター速度を速く設定する必要があります
ところが、シャッター速度は速くすればするほど、写真は暗い見た目になるため調整が大変です

これでは、明るさ調整をしているうちにシャッターチャンスを逃してしまいますよね
そこで便利なのが「シャッタースピード優先モード」
この撮影モードを使うことで、明るさは一定にしたままで、シャッター速度だけを好きな値に変更することができます
シャッター速度を変えると明るさが変わる理由がよくわからなかった方は、こちらの記事を参考にしてください
【シャッタースピードとは】手振れ・被写体振れを抑える設定方法を紹介|シーン別おすすめ設定
設定のコツを5行で紹介
細かな内容はさておき、結論から紹介します
撮影モードの使い分け方のコツを、以下の5行にまとめました

上記の結論を頭の片隅においてもらえると内容がより理解しやすくなると思います
撮影モードの種類と特徴
撮影モードには主に、P、A(Av)、S(Tv)、Mモードの4つに分類されます

最初はマークと意味がなかなか覚えづらいのですが、ひとつずつ使っていくうちに覚えられるようになるので、頑張って使ってみましょう
それぞれの撮影モードの違いは自分で決める設定内容が異なること
一方で共通点は、明るさはカメラが自動で調整してくれることになります
撮影モード | アイコン | 自分で決める 設定内容 |
プログラムオート モード | P | なし |
絞り優先 モード | A/Av | 絞り値 |
シャッター速度 優先モード | S/Tv | シャッター速度 |
マニュアル モード | M | 絞り値 シャッター速度 |
ISO感度は撮影モードに関わらず変更することができるようになっています

ISO感度は、各撮影モードで露出レベルまで明るさを稼げないときに調節します
- 絞り優先モード
- そのままだとブレブレの写真となってしまうため、ISO感度で調節する
- シャッター速度優先モード
- 暗い写真になってしまうため、ISO感度で調節する
撮影モードの変更方法
撮影モードは、カメラ上部のダイヤルからで変更できます
ダイヤルがないカメラをお使いの方は、設定画面から変更することもできます

明るさの度合いは調節できる
マニュアルモードを除く撮影モードでは、明るさの度合いを調節することができます
ゼロを基準に、暗ければプラス側・明るければマイナス側に値を変更することで、ちょうどいい明るさにすることができます

あとはカメラ側が基準に合うように明るさを調整してくれます!

設定は露出設定で行う
明るさの基準は、露出設定で変更します。カメラ上部のダイヤル・カメラ内部の設定モードから変更することができます

なお、マニュアルモードでは、明るさの調節をすべて手作業(絞り値・シャッター速度の調整)で行います

明るさのコントロールは自由自在ですが、慣れが必要です
撮影モードの選び方・具体的な活用シーンとは?

なんとなく撮影モードの仕組みがわかったところで、じゃあどんな撮影モードを変更するのがいいのか?ついて解説します

簡単にまとめると以下のようになります
撮影モード | 撮影シーン | アイコン | 自分で決める 設定内容 |
プログラムオート モード | サクッと撮りたい場合 | P | なし |
絞り優先 モード | ボケの大きさを 自分で決めたい場合 | A/Av | 絞り値 |
シャッター速度 優先モード | ブレを抑えた 撮影をしたい場合 | S/Tv | シャッター速度 |
マニュアル モード | 明るさの変化が 大きい場合 | M | 絞り値 シャッター速度 |
プログラムオート(P)モード
- 活用シーン:突発的な撮影シーンに素早く対応したいとき・細かい設定を気にせずサクッと撮影したいとき
特に旅行の記録として写真に残したいといった時は、オートモードがすごく便利です


これ以外にも、カメラ初心者の方でも使いやすいため、撮影に慣れるまでは使用する機会が多いと思います
絞り優先(A・Av)モード
- 活用シーン:大きく背景をボケしたいとき、全体にピントを合わせたいとき
あえて印象的に見せたい写真を撮影するときには、ボケ感にこだわった方がウケがいいことが多いです
そんな時に絞り優先モードは非常に役に立ちます
意図的に背景をぼかして撮影した写真

全体にピントを合わせて撮影した写真

シャッター速度優先モード(S・Tv)
- 活用シーン:手振れを抑える撮影をしたいとき・早く動く被写体を撮影するとき・スローシャッター撮影
シャッター速度優先モードの1番のメリットは、写真のブレをコントロールできること
ブレをできるだけ少なく撮影したり、逆にあえて動きものの軌跡を残すことで非日常的な撮影ができます
動きの速いこどもをピタッと止めて撮影した写真

水流の軌跡をあえて残して撮影した写真

マニュアルモード(M)の活用シーン
- 活用シーン:ボケ感・ブレの量を自分でコントロールしたいとき・明るさの変動をさせずに撮影したいとき
マニュアルモードでは、背景を大きくぼかしつつ、ブレが出ないようにシャッター速度を早めに設定するなど、自分の思い通りの設定ができます
その他にも、露出レベルに頼らずに自分で明るさを調節できるメリットがあります

露出レベルはカメラが測定した明るさを基準に決まるため、明暗差の激しい撮影ではレベルが同じでも明るさが変動することがよく起こります
明暗差の激しい撮影でも意図した明るさで撮影できます

初心者はどのモードから始めるといい?

実は、撮影モードには扱いの難しさに違いがあります
そのため、カメラ初心者の方はできるだけ簡単な撮影モードからチャレンジして、徐々に使える撮影モードを増やしていくと良いです

これまでカメラを触ったことがない人を前提とした場合、使いこなす順番としては以下が良いかと思います
カメラ初心者の方は、まずはプログラムオートで撮影してみましょう
カメラには他にも設定がたくさんありますので、まずは慣れることが大事
カメラの扱いにも多少慣れてきたら、絞り優先モードを使ってみましょう.
一眼カメラ独特の大きなボケ感は、だれしもが非常に感動します
絞り値(F値)を一番小さくして、写真を撮る楽しみをたくさん感じ取りましょう
ボケ感を楽しむことに飽きてきたら、次はシャッター速度を上げて成功写真(ブレのない写真)を量産しましょう
撮影した写真を振り返ることで、構図・露出・ボケ感などの好みがだんだんわかってくるようになると思います
まずはたくさんの経験値を積む(成功写真を量産する)ことに注力しましょう
シャッター速度・絞り値の調節のコツがわかってきたら、マニュアルモードで撮影してみましょう
もはやここまでくれば、マニュアルモードを使いこなせるはず
自分好みの写真を量産しましょう

マニュアルモードを使えるようになれば、もはやカメラ初心者は既に卒業したと言えるかと思います!
まとめ
今回は、主要な4つの撮影モードについて紹介させていただきました。それぞれの使い分け方は以下の通り
わたしも初めてのカメラを買ったときには、F値?ISO?なにそれ状態で、撮影モードなんて恐れ多くて変えることができませんでした
ただ、実際にはひとつずつ意識して使っていくうちに頭が慣れていくもので、1ヶ月くらい真面目に使い分けをすれば使いこなせるレベルになると思います
今回の記事で少しは使えそうかな?と思った方は、きっと写真上達の才能がある人です

ぜひ、モチベーションが消えないうちに実践してみましょう!

それでは、次の記事でお会いしましょう!よいカメラライフを!